こんにちは!プチです!
さて、今回は財務諸表と呼ばれるものをみていきます。
財務諸表って名前は聞いたことあるけど、具体的にどんなものなの?
という方のために今回も丁寧に説明していきます!
財務諸表とは?
財務諸表(ざいむしょひょう)とは、簡単に言うと会社の成績表です。会社は、通常一年間を一つの区切りとして活動を行いますが、その間にどんな成果をあげたのか、あげなかったのか、をあらわす表のことです。
もう少し具体的にいうと、一年の活動の結果、今年はどれだけ売上があって、どんな費用を使ったか、ということや会社が持っている現金はどのくらいか、保有している製造機械の規模はどのくらいか。
さらには、借金はどれだけあるか、資本金(会社をつくったときに元手になったお金)はどのくらいか。がわかりやすくまとめたられた表です。
社会人の方は決算書という言葉を聞いたことはないでしょうか?それと同じ意味です。
この資料を経理部で作成し、分析して、会社の偉い人(社長とか役員とか)に報告し、会社の偉い人たちが今後の会社の進むべき道を決めたりします。ここのところ売上が悪くなってきているから製品の改良をした方がいいんじゃないか?会社のサービスを見直した方がいいんじゃないか?という感じですね。
会社の方向性を考えるよ。
他にも会社にお金を出している(出資といいます。)株主と呼ばれる人がこのままこの会社に出資し続けていいものだろうか?ということを考えるときの参考資料にもなっていたりします。
簿記の試験や実務だとこの財務諸表をつくることがある種のゴールとなります。財務諸表は英語ではfinancial statementsといい、F/Sと略されることもあります。
財務諸表の種類
財務諸表はざっくり貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう、と読みます)と損益計算書(そんえきけいさんしょ、と読みます)からなります。細かいことをいうと他にもあるのですが、初心者用の解説なので詳細は省きます。
貸借対照表とは
貸借対照表は資産・負債・純利益をまとめた表になります。英語ではbalance sheet(バランスシート)といってB/Sという略称がよく使われます。
「うちの会社は一年間活動してきて一年の終わりにこれだけ現金とかが残っていて借金とかがこれだけ残っているよ」っていうのをいろんな人に知らせるわけです。
左側に資産、右側には負債と純資産がまとめられます。
以下、順番に意味を説明していきます。
資産とは、例えば会社の持っている現金やオフィスの机、パソコン、メーカーなら製造用の機械のことです。これらの特徴はそれを保有していることで会社にとってプラスになることをもたらしてくれるという点です。
現金は言うまでもないですが、机やいすはそれがあることで従業員が快適に仕事ができるようになりますよね?立ちっぱなしだと疲れてしまって仕事の効率が下がってしまい、会社にとってマイナスの影響がありますが、これらがあることでそのような事態が避けられます。
パソコンもあれば手作業の場合よりも格段に作業効率をあげることができ、会社にメリットをもたらします。製造用機械もそれを使って自社製品を作りそれを売ってお金をもらうわけなので会社に良いことをもたらしますよね。
他にも売掛金・貸付金・有価証券などが資産になるわよ。
負債とはざっくり言うと資産とは逆の性質を持つもののことです。
負債の代表例といえば、借金(簿記では借入金といいます)です。借金は期日までに返さなければならないお金ですよね?資産と違って将来的にお金が出て行くというマイナスの性格を持つものと考えてください。
負債には他にも買掛金や社債などがあるよ!
純資産とは、会社が持っている全ての資産額から会社が負担している全ての負債を引いたものを純資産といいます。
純資産=資産-負債ってことだね!
ちなみに会社で実際に作成される貸借対照表は以下のようなものになります。

損益計算書とは
損益計算書とは、収益と費用をまとめた表になります。英語ではprofit and loss statement(プロフィットアンドロスステイトメント)といってP/Lという略称がよく使われます。
この一年の間にこれだけうちの製品を売って、売るためにこれだけ費用を使ったよ、というのを知らせるわけです。
収益とは、収益の代表例は売上です。会社の製品やサービス等をいくら売ったのかを示します。厳密に言えば違うのですが、初心者の段階ではお金が入ってくる取引と理解していただければ結構です。
費用とは、ざっくりいうとお金が出て行く取引のことです。具体例としては光熱費、旅費、運送費などです。
利益とは、収益から費用を引いたものです。

利益=収益-費用ってことだね!
よく収益と利益を混同している人を見かけますが両者は全く違うものなので注意しておきましょう!
利益の種類としては売上総利益、営業利益、経常利益、特別損益があります。
それぞれ下の図を見ていただけるとイメージしやすいと思います。

資産・負債・純資産・収益・費用と借方・貸方との関係
ここで資産・負債・純資産・収益・費用と仕訳との関係をみていきましょう。
簿記の問題などを解く際にいろいろな勘定科目が出てきますが、勘定科目が資産・負債・純資産・収益・費用の5つの項目のうち、どれにあたるのか、とそれが増えているのか減っているのかというのが判断できれば全ての取引の仕訳を行うことができます。


具体的には上の図のようなルールにしたがって仕訳を行うことになります。それぞれ表示されている側に計上されていると、増加しているということです。文字にすると以下のようになります。
負債の増加 → 貸方、負債の減少 → 借方
純資産の増加 → 貸方、純資産の減少 → 借方
費用の増加 → 借方、費用の減少 → 貸方
収益の増加 → 貸方、収益の減少 → 借方
まとめ
さて、今回はいかがだったでしょうか?最後に、簡単にまとめてみます。
- 財務諸表は貸借対照表と損益計算書、その他からなる!
- 貸借対照表は資産・負債・純資産をまとめた表!
- 損益計算書は収益・費用をまとめた表!
- 5つの項目が増減するときは借方貸方どちらに記入するかは絶対抑えること!
以上、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!